引越場所の物色をしていた。「上野」であるとか「五反田」であるとか、地名が出てくる。ただ、不動産屋ではない不思議な場所であった。
実際に引越作業が抜けていて、体験入居といったことをしていた。しかも複数の場所に同じ荷物を同時に持ち込んだ状態で。
出てくる地名こそ東京の地名であったが、実際の引越場所の数々は地元の音更町のものであった。その中で勤務地なのか通学先なのか、帯広市に近いとかそういうことを自転車で身をもって体験していたりした。
坂を登った上にある場所の物件は、小学時代から高校時代まで住んだ場所に新しく立ったアパートであった。ここは通勤なのか通学なのかにとっては不便であったが、隣にコミュニティセンターのようなものが立っていた。実際はそんなものは無いはずなのに。
気がついたらそのコミュニティセンターにいて、中に図書館があったり便利な場所であった。帯広市への移動は不便であるが、ここは良い場所だということを、誰かに語っていたが、誰に語っていたのかはよくわからなかった。
結局、引越場所の決定などすることなく、コミュニティセンターの駐車場から自転車で周囲を回って子供時代によく遊んだ場所などを巡ったりしていたら、誰かに呼ばれて帯広市へ急いで行く必要が出てきた。坂を降りると、存在するはずの横断歩道が無かったが、自転車なので原付のように自動車扱いを勝手にして二段階右折のようなことをしてお茶を濁していた。自転車に乗っているのにバスの時刻表が気になってチェックしていた。すべての風景は見たことがあるような、どこか違うような、不思議な光景の数々であった。一度、別の引越場所の候補地に戻ったりして帯広市へ急いで向かうのであった。
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